2017年11月28日火曜日

F35B 嘉手納も使用

《F35B 嘉手納も使用》海兵隊「岩国配備の最大26機」
〈琉球新報2017年11月28日 2面〉

米海兵隊が2014年に作成した「自然資源・文化資源統合管理計画」によると、かいへいたいの最新鋭ステルス戦闘機F35Bは最大26機が米軍嘉手納基地へ展開する計画があることが27日までに明らかになった。同機は2017年米会計年度(16年10月~17年9月30日)から岩国基地(山口県)に配備後、嘉手納基地に展開し、伊江島補助飛行場や普天間飛行場をはじめ、在沖海兵隊のしせつのしようが明記されている。

【騒音増大の懸念】
同機は他機種よりも騒音が大きく、一層の基地負担の増大が懸念される。
F35Bは今年1月、米国外で初めて岩国基地に10機が配備され、11月下旬までに6機の追加を含む計16機の配備が完了。現行のAV8ハリアー戦闘攻撃機やF18ホーネット戦闘攻撃機と交代する。
在沖海兵隊広報は本紙の取材に「現在、海兵隊のF35Bを嘉手納基地に恒久的に展開する計画はない。第1海兵航空団所属の同機は岩国基地に常駐している。従来のAV8B、FA18と同様に、特定の訓練や活動支援のために、嘉手納基地に展開し、これまで通りの軍事空域、範囲内で活動する」と説明している。
空軍仕様のF35Aは、米ユタ州ヒル空軍基地所属の12機が11月から半年間にわたり嘉手納基地に暫定配備され、既に騒音が激化している。米軍は嘉手納基地で格納庫や駐機場整備、伊江島補助飛行場では強襲揚陸艦の甲板を模した着陸隊「LHDデッキ」の拡張工事を行い、F35を県内の基地で使う準備を進めている。
一方、米政府監査院(GAO)は、F35の深刻な部品不足による訓練・整備体制の不備や、資金面の課題に警鐘を鳴らしている。
同計画は米国の生物多様性センターが昨年9月、情報公開法に基づき入手。海兵隊のホームページでも公開されている。

【那覇軍港に新高速艦】「グァム」従来船と2隻体制も
在沖米海兵隊の兵士や車両の輸送を新たに担う米海軍の高速輸送艦「グァム」(1646トン)が那覇軍港に初寄港した。これまで大西洋で展開していたが、サイパンから22日に入港した。現在、在沖米海兵隊の移動に使われている高速艦「ウエストパック・エクスプレス」と交代させ、太平洋に展開予定とされていた。だが今回、両船そろって那覇軍港に停泊しており、2隻体制となる可能性も指摘されている。
高速艦の運用は海兵隊の機動展開の観点で注目されている。在日米軍の動向を監視する市民団体「リムピース」の瀬和太郎編集長は「ウエストパックはチャーター契約が更新されたばかりで最大2021年4月までの契約が見込まれている。両線とも沖縄海兵隊の支援任務に就く可能性が高い」と分析している。
米軍海上輸送司令部(MSC)は17年会計年度(16年10月~17年9月)はじめから、沖縄の第3海兵遠征軍(3MEF)を支援する予定と述べていたが、1年遅れで配備された格好。

高速輸送艦「グァム」は車両288台、乗員866人が搭載可能。双胴船タイプで、もともとハワイの民間フェリー「ファカイ」だったが、12年米会計年度に米海軍が購入した。運用するMSCの広報部は16年3月、高速輸送艦「グァム」について「17年会計年度の初めから、西太平洋で3MEFの支援に当たる予定」と発表していた。

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