2017年11月28日火曜日

県民感情の悪化懸念

《米兵事故「移設に影響」》米紙支局長「県民感情の悪化指摘」
〈琉球新報2017年11月27日 2面〉

米公共ラジオ局(NPR)は22日、在沖米海兵隊員による飲酒運転死亡事故について「米軍の駐留に対する地元の反対は高まっている」と題して取り上げた。NPRの絵リース・フー記者が米ワシントン・ポストのアナ・ファイフィールド東京支局長へのインタビューで紹介。ファイフィールド氏は同事故が県知事を先頭に反対する普天間飛行場の県内移設について「影響する」と指摘した。
ファイフィールド氏は「沖縄では昨年も(米兵による)交通事故が起こり、悲しみとフラストレーションがあふれている。米軍が厳しく取り締まり、再発防止を約束したにも関わらず、起こり続けているという感覚がある」と説明。
フー氏が昨年あった飲酒禁止措置の効果を問うと、ファイフィールド氏は「通常に戻るとこのような事故が起こる。そのため、米軍の昨年の措置は十分ではなかったと人々は考えるだろう」と米軍の綱紀粛正に疑問を呈した。
また、フー氏は基地の過重負担に沖縄の人々が不満を感じる中で起こった事故が、普天間飛行場移設問題に影響するかと質問。ファイフィールド氏は「もちろん、影響する」と答え、沖縄の多くの人々は県外移設を望んでおり、「このような事件・事故は反発を増やすだけであり、県内移設を進める米軍の努力をより複雑にする」と述べた。

【米兵、飲酒し差別発言】ネット動画、海兵隊調査
米海兵隊専門誌「マリンコータイムズ」(電子版)は21日、写真・動画共有サービス「スナップチャット」に、飲酒しながら黒人蔑視の差別用語を叫ぶ海兵隊員の動画がアップされ、海兵隊が調査していると報じた。同誌が入手した声明によると、在沖海兵隊の第3海兵遠征軍が「動画に映った数人が海兵隊員だと確認できる」と回答したという。
動画には少なくとも2人の男性が飲酒しながら、黒人への差別用語を叫んでいる。
米ニュージャージー州在住の黒人運動活動家で教師の男性が18日、海兵隊に「これはよくあることか」とツイッターで投稿し明らかになった。
海兵隊は「ビデオに描かれている行動は、海兵隊の高い行動基準に沿ったものではない。しっかりと調査し、適切な措置を取りたい」と声明で述べているという。
動画はツイッターでも確認できる。

【相次ぐ米事故 抗議案を提出】那覇市議会
那覇市議会は12月1日開会の12月定例会で、在沖米海兵隊員による飲酒運転死亡事故を巡る抗議決議案と意見書案を提出する。さらに、東村高江の民間地に米軍ヘリコプターが不時着し、炎上した事故を含めて相次ぐ米軍機事故への抗議決議案と意見書案も提出する。24日の議会運営委員会で古堅茂治氏(共産)が飲酒運転死亡事故と米軍機事故に関する抗議決議案、意見書案を読み上げた。自民党会派は文案を会派内で検討するとした。29日の議会運営委で文案を調整する。

《米軍30機、岩国へ移駐へ》きょうにも「厚木から艦載機」
米軍厚木基地(神奈川県)から」岩国基地(山口県)への空母艦載機移駐計画を巡り、防衛省中国四国防衛局は26日、FA18戦闘攻撃機など計約30機の移駐が早ければ27日から始まると山口県や同県岩国市に伝えた。8月に移駐したE2D早期警戒機5機に続く第2陣。防衛局によると移駐するのは米海軍の原子力空母「ロナルド・レーガン」の艦載機で、FA18戦闘攻撃機の2部隊とEA18G電子戦機の1部隊。天候次第で日程を変更する可能性がある。
東京・沖ノ鳥島の北西の公海上で同空母のC2輸送機が墜落した事故を受け、移駐計画に含まれるFA18など11機は26日までに岩国基地に飛来。27日以降に別の機体が到着後、滞在中の11機も移駐扱いになるという。

福田良彦市長は防衛局担当者と面会後、「事故が多発している。実効性のある対策をするよう、国は米側に要請してほしい」と話した。計画では、来年5月までに艦載機計61機を段階的に移転。岩国基地の所属機は約120機に倍増し、嘉手納基地と並ぶ極東最大級の航空基地になる。

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