2017年11月22日水曜日

《良き隣人とは言えない》翁長沖縄県知事・ニコルソン在沖米軍四軍調整官面談

《良き隣人とは言えない》翁長沖縄県知事・ニコルソン在沖米軍四軍調整官面談(要旨)〈琉球新報2017年11月21日3面〉

【翁長雄志知事】
米海兵隊員が飲酒の上に勤務時間外に公用車を持ち出し無法な運転を行った結果、突然命を奪われた被害者の無念を思うと言葉も無い。
飲酒運転防止に向けた米側のこれまでの取り組みは極めて不十分なものであったと判断せざるを得ない。一時的ではなく抜本的な対策を強く求める。綱紀粛正・再発防止に努めると言っても、県民は疲れ果てて何ら信用できない。とても良き隣人とは言えないという状況になっている。

【ニコルソン在沖四軍調整官】
非常に残念で悲しく言葉で表せない。哀悼の意、お悔やみを、被害者、ご家族に米国民を代表して表したい。このような事故が起き深く謝罪する。知事、県民の怒りに対して言い訳もできない。これまでさまざまな取り組み、改善をしてきたが努力が足りなかった。心からのおわびを申し上げる。

【翁長雄志知事】
ぜひ日本政府に沖縄の基地負担を軽減するような話をしてほしい。

【ニコルソン在沖四軍調整官】
トランプ大統領のアジア歴訪で日本が最初の訪問地になったことは、日米同盟が非常に重要だと強調するものだ。
この地域の脅威に、われわれは何かあれば迅速に展開できるように準備するとともに、沖縄の人々への影響を削減するように訓練を行っていく。この二つの責任に真剣に取り組んでいる。

【翁長雄志知事】
日米の安全保障を守るために沖縄は我慢しろというのは、県民には「もう嫌だ」という気持ちがある。この気持ちをどこに発散したらいいのか。

【ニコルソン在沖四軍調整官】
いまグァムで大きな施設の建設が行われており、沖縄の海兵隊の移転先となる。ハワイにも3千人の海兵隊が移転する。C130も岩国基地に移転し、前進はしている。

【翁長雄志知事】
グァム、ハワイに海兵隊が移転するからには将来的には基地負担が軽減するということだが、では、10年先も見えないような辺野古埋め立てて、新しい海兵隊基地を造るのはやめてもらえないか。

【ニコルソン在沖四軍調整官】
ワシントンと東京はその問題で綿密に協力しており、建設計画の決定は東京でなされた。

【翁長雄志知事】
いつも米国は東京のせいにし、東京は米国に何も言えない。こういう2国間の状況で沖縄の問題は全く解決しない。
沖縄という砂上の楼閣に日米安全保障は載っている。万が一、大型ヘリやオスプレイが住宅地に落ちたら、もう県民は耐えられない。

【ニコルソン在沖四軍調整官】
普天間基地の移転やキャンプ・キンザーの返還で沖縄の負担が減る。

【翁長雄志知事】
沖縄県は観光で成り立っている。辺野古沖を含めて北部は世界自然遺産登録という形で観光が大きく伸びる素地がある。オスプレイが100機も飛び交っては、観光客からすると魅力のない沖縄になる。

【ニコルソン在沖四軍調整官】
米国、沖縄、日本のトップレベルがあって、この諸問題を解決すべく取り組み、沖縄の人々にも受け入れられるような解決を模索していければと考える。

【翁長雄志知事】

KC130が岩国に移っても、F35が沖縄に来た。決して負担軽減になっていない。

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