2017年11月26日日曜日

『私は悪い人間ではない』

《元軍属に無期懲役求刑》1日判決「弁護側は『有期刑相当』」

2016年4月に発生した米軍属女性暴行殺人事件で、殺人や強姦致死などの罪に問われた元海兵隊員のケネス・フランクリン・シンザト(旧姓ガドソン)被告(33)の裁判員裁判論告求刑公判が24日、那覇地裁(柴田寿宏裁判長)で開かれた。検察側は身勝手で残酷な犯行などとして無期懲役を求刑した。一方被害者の父親は死刑を求めた。弁護側は殺意はなく殺人罪は成立しないとして「有期刑が相当」と主張した。ケネス被告は最後に「私は悪い人間ではない。このようなことになったのは意図したことではなかった」と述べた。公判は結審し12月1日に判決が言い渡される。
検察側は論告で、逮捕直後の供述からケネス被告が被害者の後頭部を打撃棒で殴ったり腕や手で首を絞めたりしたほか、ナイフで首の後ろ側を刺したと主張した。
命を奪う危険性が高いと分かりながら一連の行為に及んでいるとして「殺意が認められる」と指摘した。

犯行は凶器を準備するなど身勝手で計画的な上、攻撃を繰り返すなど「きわめて残酷」と批判した。ケネス被告に謝罪や反省の態度もなく「死刑検討に値する事案」としたが、求刑は逮捕前に事件への関与を自供したことや、国内での前科がないことなどを考慮した。
弁護側は暴行現場でケネス被告が被害者を抱きかかえ倒れこんだ時に、被害者は頭を強く打ち死亡した可能性が否定できないとして殺人罪は成立しないとした。検察側は殺意認定根拠とした逮捕直後の供述は信用性に疑問があると主張した。

一方、被害者の父親は代理人を通して陳述。公判で黙秘したケネス被告に「真実を語っていない。反省の言葉もない」と怒りをぶつけ「命を懸けて償ってほしい」と訴えた。

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