2017年12月7日木曜日

《部下のセクハラ不問》ニコルソン氏を処分

《部下のセクハラ不問》ニコルソン氏を処分
【米海兵隊「通報の責任ある」】〈沖縄タイムス2017年12月7日〉


在沖米軍トップのニコルソン四軍調整官が、部下のセクハラを把握しながら上層部
や司法当局に通報しなかった過失があるとして、行政処分を受けていることが分
かった。米海兵隊は本紙の取材に対し、事実関係を大筋で認めた。セクハラを見過
ごされた部下は昨年、転属した米本国で6歳女児を性的に虐待した。性犯罪への対
処の甘さが2次被害を生む悪循環が、在沖米軍トップにも波及していた。


【帰国の男性犯罪】
米海兵隊は本社の取材に「ニコルソン中将は(海兵隊ナンバー2の)ウォルタース
総司令官代理から適切な処分行政処分を受けた」と説明。「司令官には非行を通報
する責任がある。性的暴行もセクハラも許されない」と述べた。
米軍事サイト「ミリタリードットコム」によると、セクハラを繰り返していたのは
海兵隊大佐の男。2016年2月、沖縄からオーストラリア北部のダーウィンに連絡将
校として派遣されたが、わずか12日間で沖縄に送還された。
派遣中、女性の淫らな写真を部下である夫に強要して送らせ、さらに下着まで要求。
この写真をオーストラリア軍幹部にも見せた。女性将校にも淫らなメールを送りつ
けた。
ニコルソン調整官らは大佐を送還しただけで、調査はしなかった。大佐は16年4月
に米ノースカロライナ州に転属になり、部下の6歳の娘に性的虐待を働いた。軍法
会議で禁固5年半の有罪判決を受けた。
大佐のセクハラ暴行事件捜査の過程で発覚し、監察官から調査を受けたニコルソ
ン調整官は「冗談だった」という大佐の主張を信用したと述べ、「被害の訴えは
伝聞にすぎない。違法行為はなく愚かだっただけだ」と説明した。だが軍法会議
ではセクハラも将校にふさわしくない行動として有罪になった。在日米軍司令部
は本社の取材に「問題は適切に処理されたと確信してる」と述べた。
在沖海兵隊と海軍の主な犯罪だけで15年に69件発生し、うち8割の55件が性犯罪
だったことが本社の情報公開請求で明らかになっている。性的暴行が単なる暴行
として処理されるなど軽い処分が目立ち、再犯を許したケースもあった。

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