2017年12月5日火曜日

《山城議長に懲役求刑》辺野古・高江抗議、2年6ヶ月

《山城議長に懲役求刑》辺野古・高江抗議、2年6ヶ月
〈琉球新報2017年12月5日 1面〉

名護市辺野古の新基地建設や東村高江の米軍北部訓練場ヘリコプター発着場建設に対する抗議活動を巡り、威力業務妨害や公務執行妨害・傷害などの罪に問われた沖縄平和運動センターの山城博治議長(65)らの3人の論告求刑公判が4日、那覇地裁(柴田寿宏裁判長)で開かれた。検察側は「主義主張を違法な手段で実現しようとした。正当化できない」などと主張し、山城議長に懲役2年6ヶ月を求刑した。
弁護側が次回20日に最終弁論し結審する。閉廷後、山城議長は「我々は平和運動に対し暴力的な圧力をかける国の違法性を訴えてきた」とした上で、この論告は「外形的事実だけで、抗議活動の背景を無視している。最終弁論で正当性を訴えたい」と話した。判決言い渡しは来年3月14日の予定。
検察側は山城議長と共謀し、名護市辺野古の新基地建設工事用ゲート前にブロックを積み資材搬入を妨害したとして、威力業務妨害に問われた稲葉博さん(67)には懲役1年を求刑。北部訓練場ヘリコプター発着場の抗議活動をめぐって起訴された添田充啓さん(44)には懲役2年を求刑した。
検察側は論告でブロックの積み上げについて「憲法上の自由が保障された表現行為とは言えない」と主張。山城議長らの行為は「車両を完全に遮断し、表現行為として保障される程度を超え許されない」と指摘した。山城議長に関しては「指揮、主導するなどした首謀者で一番重い非難が妥当」とした。

《国の違法 問うべき》山城議長求刑「支援者が集会」
〈琉球新報2017年12月5日 30面〉

威力業務妨害などに問われている沖縄平和運動センターの山城博治議長ら3人の「無罪を勝ち取る集会が4日夕、那覇市松尾の八汐荘で開かれた。参加者等は検察の論告求刑に「人権侵害」と糾弾し「裁かれるべきは政府」だと訴えた。
公判を傍聴していた琉球大学の森川恭剛教授(刑法)は「県民の意思に反して工事を進めることに非がないとは言えない。裁判所は国の違法行為を問えずに、3人を裁くことはできない」と訴えた。

弁護団事務局長の三宅弁護士は「論告は国に反対した犯罪だと言ってるようなもの、判決を受けるべきは3人や県民ではなく政府だ」と非難した。

0 件のコメント:

コメントを投稿