2018年1月23日火曜日

前哨戦 評価は二分

《南城市長選で瑞慶覧氏当選「両陣営、影響探る」》
〈沖縄タイムス2018年1月23日2面〉

2月4日の名護市長選の「前哨戦」にも位置付けられる南城市長選で、翁長雄志知事が支援した新人の瑞慶覧長敏氏が勝利したことを受けて22日、名護市長選への出馬を表明している現職の稲嶺進氏(72)の陣営は「弾みがつく」、新人の渡具知武豊氏(56)の陣営は「影響はない」と、それぞれの評価を示した。

瑞慶覧氏同様、翁長知事を支持する立場の稲嶺氏は「県内11市のうち9市が保守系市長。その一角が崩れた意義は大きい」と強調する。「周囲からは厳しいという情報が入っていたが、厳しい局面を乗り越えて勝利したことで、名護市長選にも弾みがつく」と喜ぶ。
稲嶺氏の陣営関係者は「南城市で起こったうねりをじわじわと高め、名護で大きなうねりにに変えていきたい」と瑞慶覧氏勝利を歓迎した。23日に決起大会を控え、「南城市からも応援に駆け付けるだろう。運動を盛り上げ、勝利の機運を高めたい」と話した。
南城市長選の翌日の22日が決起大会だった渡具知陣営は、同市長選で政府・与党が推す現職が勝利し、名護市長選へ弾みをつけるスケジュールを描いていた。報道陣から影響について問われた渡具知氏は「分からない」と答え、「(南城市民が)新たな期待を求めていたのだと思う」とコメントした。
渡具知陣営関係者は「南城で勝って勢いに乗りたかったのは正直ある。しかし終わったこと。ここは気を引き締めて万全の体制で臨みたい。名護だけは絶対に負けるわけにはいかない」と気合を入れた。

【知事「勇気得られた」】
翁長雄志知事は、南城市長選で支援した新人で元衆院議員の瑞慶覧長敏氏(59)が当選したことに「相手側のトップリーダーに勝てたことは大変勇気づけられる」と述べ、「オール沖縄」側候補の勝利を喜んだ。22日午前、県庁で記者団に語った。
一方、2月の名護市長選など今後の選挙への影響に関しては「選挙は一つ一つ勝っていくのがセオリー。これはこれでありがたいが、その次(の選挙)も一つ一つということだ」と述べた。

【自民の二階氏「負けは負け」】名護市長選へ決意
南城市長選で、自民、公明、維新が推薦した現職が敗れたことについて、二階俊博自民党幹事長は22日の会見で「残念な結果。負けは負け」とし「次なる戦いに負けてはならない。決意を新たに取り組まなければならない」と名護市長選に向けて気を引き締めた。
菅義偉官房長官は会見で「地方の首長選挙なので、政府としてコメントは控えたい」としつつ、一般的に首長選挙は地域の課題や実績を訴え市民が判断した結果と説明した。名護市長選や知事選への影響についても「地域のさまざまな事情の中で行われる」と述べるにとどめた。

【8年ぶり選挙戦へ】八重瀬町長選「きょう告示」
任期満了に伴う八重瀬町長選が23日に告示される。いずれも無所属新人で、前町議の知念昭則氏(66)、元県議の新垣安弘氏(62)==自民・公明推薦、前町議の宮城勝也氏(43)の3人が立候補を表明しており、8年ぶりの選挙戦が見込まれる。投開票は28日。
合併12年の旧東風平町・具志頭村域の発展格差や人口増対策、産業振興、子育て・福祉政策の手法などが争点になりそうだ。
町選管によると22日現在の選挙人名簿登録者数は2万4111人(男性1万1856人、女性1万2255人)。

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