《高江検問 県に賠償命令》警官が車制止 違法
〈沖縄タイムス2018年1月17日1面〉
2016年11月に、当時米軍ヘリパッド建設が進んでいた東村高江の県道で沖縄県警の指揮下
にあった警察官に車両の通行を違法に2時間以上制止されたなどとして建設反対の市民を
支援する男性弁護士が県に慰謝料50万円の支払いを求めた国家賠償訴訟で、那覇地裁(森
鍵一裁判長)は16日、対応の違法性を認め、県に30万円の支払いを命じた。
にあった警察官に車両の通行を違法に2時間以上制止されたなどとして建設反対の市民を
支援する男性弁護士が県に慰謝料50万円の支払いを求めた国家賠償訴訟で、那覇地裁(森
鍵一裁判長)は16日、対応の違法性を認め、県に30万円の支払いを命じた。
【ビデオ撮影「正当性なし」】
訴えていたのは、沖縄弁護士会の三宅俊司弁護士(66)==那覇市。
訴訟の争点は、県警の指揮下で検問に当たっていた警視庁警察官の制止行為と、別の警官
が弁護士本人や車両を撮影した行為の適法性。判決は両争点について「原告の自由を制約
するもので、警察官職務執行法(警職法)や警察法のいずれによっても正当化できない」と
違法性を認定した。
が弁護士本人や車両を撮影した行為の適法性。判決は両争点について「原告の自由を制約
するもので、警察官職務執行法(警職法)や警察法のいずれによっても正当化できない」と
違法性を認定した。
県側は制止行為について「当時、付近の路上では座り込みや自動車の放置による道路封鎖な
ど、建設工事を妨害するための犯罪行為が頻発していた」と主張。
ど、建設工事を妨害するための犯罪行為が頻発していた」と主張。
警察官に反抗的な態度を示し、警官をビデオ撮影するなどしていた原告を抗議参加者と判断
し「犯罪行為に走る可能性が高く、警職法5条に基づいて適法に制止した」などと訴えていた。
し「犯罪行為に走る可能性が高く、警職法5条に基づいて適法に制止した」などと訴えていた。
これに対し森鍵裁判長は判決理由で「同条での制止が許されるのは『犯罪がまさに行われよ
うとする場合』であることが必要」と指摘。付近の路上では抗議活動に伴う犯罪行為が起る可
能性が一定程度あったとしながらも「原告の言動からは犯罪行為に及ぶ可能性があると認める
にのは困難」などと判示した。
うとする場合』であることが必要」と指摘。付近の路上では抗議活動に伴う犯罪行為が起る可
能性が一定程度あったとしながらも「原告の言動からは犯罪行為に及ぶ可能性があると認める
にのは困難」などと判示した。
県側が「車両を急発進させるなどの危険性があったため、証拠保全のために実施した」と主張
するビデオ撮影についても、判決は「犯罪に及ぶことをうかがわせる原告の言動はなく、あら
かじめ証拠を集める必要性は認められない」と違法性を認定した。
するビデオ撮影についても、判決は「犯罪に及ぶことをうかがわせる原告の言動はなく、あら
かじめ証拠を集める必要性は認められない」と違法性を認定した。
原告の三宅弁護士は「市民の自由を制限する行為で、法にのっとって警備活動をしてもらいた
い」とコメントした。県側は「判決内容を十分に検討した上で対応したい」とした。
い」とコメントした。県側は「判決内容を十分に検討した上で対応したい」とした。
判決によると、抗議活動の現場に向かっていた三宅弁護士は16年11月3日午前11時40分ごろ、
東村高江の県道70号で警官に停車を求められた。根拠を繰り返し尋ねたが回答はなく、承諾な
くビデオ撮影されるなどした。三宅氏は、弁護士であることを告げなかった。
東村高江の県道70号で警官に停車を求められた。根拠を繰り返し尋ねたが回答はなく、承諾な
くビデオ撮影されるなどした。三宅氏は、弁護士であることを告げなかった。
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